介護の仕事を探している方へ

学校からの新卒でない限り、介護に限らず仕事を探す経路は今や完全にWebが主流になっています。

Webで仕事を探すのは圧倒的に便利です。スマホひとつでいつでもどこでも情報が得られるのですが、その仕組みをある程度知っておくことは、全く知らないよりもいくらかよいのではと思います。

まず、知っておくべきことは、求人情報が掲載されているWebページの種類です。

① 求人企業が直接出しているホームページや求人ページ(企業独自サイト)

② 様々な求人企業の求人情報がまとめられている求人サイト(求人まとめサイト)

③ 人材会社が運営している登録制のサイト(人材会社のサイト)

上記のうち、①(企業独自サイト)はイメージしやすいと思うので、いったん説明を省きます。

②(求人まとめサイト)を運営しているのは、早く言えば「広告会社」です。求人企業から見て多くは有料(広告料)ですが無料の場合もあります。求人まとめサイトはいくつもありますが、有名なものはIndeedや求人ボックスなどです。

③(人材会社のサイト)は登録制(無料)で、個人情報や希望条件を登録しておくと就職先を紹介してくれるというものです。「人材派遣」と「人材紹介」がありますが、今回は「人材紹介」について少し詳しく解説します。

人材紹介は、人材会社が仲立ちする形で求職者と求人企業をつなぎ、求職者からは無料ですが、求人企業側から手数料を取るというビジネスです。

さて、ここでの手数料の相場がどれくらいか、ご存知でしょうか。

介護医療業界は、「想定年収の20%~25%」というのが相場です。もし年収300万円とすると、66~77万円(税込み)ということになります。

その他一般企業等だと、これが30%~35%なのだそうで、介護医療業界の相場は少し低いです。しかし、この手数料を楽々支払える介護事業者はそうそういません。もし同時に、③経由で応募してきた求職者と②をみて応募してきた求職者がいれば、人物評価以前に②を採用することになりそうな額ではあります。

また、②(求人まとめサイト)のいち求人情報が、人材会社(人材会社というのは正確ではないのかもしれませんが)の場合もあります。この場合はエントリーしようとすると人材会社にアクセスすることになります。諸条件はわかるものの実際に働く事業所名等はまとめサイト内では伏せられています。

なんだかいろいろややこしいことなっていますが、なぜだかについては今回は省略します。

ただ、ここで一つある種の結論を言いますと・・・。

介護業界は介護報酬という公定価格で運営されますが、これは一応「ある事業を行う場合」「これくらいの経費がおそらくかかり」「その場合の給与水準はこれぐらいで」・・・という試算をもとに計算されている「ことになって」います。

手数料がやたらにかかってしまうということは、本来介護業界に落とされるべき資金が他業界に流れてしまうことです。その結果、賃金水準に影響が出てしまうこともあるでしょう。

お仕事を探されているとき、Webで探されることは結構ですが、興味のある事業者があったら是非その事業者のホームページに直接進み、内容を確認し、直接連絡を取ってみましょう。みんながそうすれば、その分少しは業界の給与水準がましになるはずです。

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